中国新聞


3Dプリンター 14年度から9台
島根県が配備 高校・技術校・鋳物業者


 島根県は2014年度から、県内の高校や技術校、鋳物業者に、データを基に立体物を作る3Dプリンター計9台を配備する。ものづくりを担う人材の育成や、県の主要産業である銑鉄鋳物産業の競争力強化を狙う。県によると、学校や事業所への配備は全国的にも珍しいという。

 県産業振興課によると、通常型8台と高精度型1台を配備する。通常型は松江工業高(松江市)や出雲高(出雲市)など高校7校と東部高等技術校(同市)に1台ずつ置く。13年度に購入し、14年度から授業や先端技術の習得に活用してもらう。

 高精度型は、14年度中に購入し、県内に約20ある銑鉄鋳物業者と関連業者に共同で利用してもらう。同課によると、データから鋳型を直接作製できるため、発注先への試作品提供を大幅に早めることができ、受注に有利になるという。

 機材購入費は計1億7100万円を見込む。同課は「3Dプリンターを使いこなせる若者を増やし、県産業の技術力底上げにつなげたい」としている。(秋吉正哉)

(2013.10.30)


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