5歳対象 三原市の保育所など 半数の19施設実施
未就学児の発達上の課題を保護者と共有するために、三原市が2年前に独自に導入した5歳児対象の発達記録作成が、保育所や幼稚園で徐々に浸透している。本年度から職員が現場で記録結果のまとめに協力するなどフォロー態勢も強化。取り組みは全施設のほぼ半数まで広がった。 本年度は市内の保育所・幼稚園計43施設のうち19施設(園児数計283人)で記録を作っている。初年度の2011年度は12施設(同169人)で、12年度は14施設(同169人)と増加傾向だ。 日常生活の中での行動状況など32項目をチェックする発達問診票を、施設と家庭で活用。保育士や教諭は子どもの面談をした上で、保護者と結果を突き合わせ、課題があれば小グループ保育や医師の紹介など支援方法を検討する。 市保健福祉課によると、市の専門窓口の相談につながったことも数例あったという。保護者が普段は知らない集団行動の中での課題に気付いたケースや、施設側が保護者の悩みに気付いたケースがあり、情報共有の効果があったとしている。 ただ記録のまとめなどに時間がかかり、現場には負担感がある。本年度から市は、記録作成や結果のまとめなどに協力するため、職員を派遣する態勢も整えた。同課は「就学にスムーズにつなげるための記録の生かし方も含め、更に改善していきたい」としている。 (2013.10.25)
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