2級河川管理・小中学校人事… 広島県→広島市 来春までに判断 広島県と広島市は21日、市域の2級河川の管理や市立小中学校の教職員人事など、県が担う計73項目の仕事や権限を市に移すかどうかの検討を始めた。政府が全国20の政令指定都市に道府県の事務を移す新法の制定を目指しているのに合わせた動き。県と市の合同研究会は来年3月までに適否を判断する。 移譲の検討項目には病院開設や私立学校設置の許認可、公有水面の埋め立て免許発行などが含まれる。市立小中学校の教職員は現在、県が給与を負担して定数を決め、政令市が任免する。政令市に権限を一括すれば学校運営の幅が広がるとされる。 市役所での研究会の会合には県と市の分権担当者各4人が出席した。市が引き受けに意欲を示したのは、地滑り防止区域の管理や急傾斜地崩壊危険区域の指定など防災に直結する権限。久保下雅史企画調整部長は「市民の安全、安心対策につなげたい」と強調した。 県の八谷秀幸地域振興部長は「住民に身近なまちづくりを担う市の提案をしっかり受け止め、調整したい」と応じた。 73項目のうち、新法で移譲対象から外れる仕事や権限が出た場合、県と市は必要に応じ独自条例を制定して対応する方針でいる。(岡田浩平) (2013.10.22)
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