福山市教委、昨年度から切り替え
福山市教委は、電球切れが目立っていた小中学校の体育館の照明を、発光ダイオード(LED)に切り替えている。これまで水銀灯や白熱灯が主だったが、交換の際、天井まで足場を組むのに1回10万円程度がかかるため、4、5個が切れるまで見合わせていた。寿命の長いLEDへの切り替えで、交換頻度を大幅に減らす。 LEDは昨年度、耐震化工事をした6校で初めて取り入れた。本年度も同様の10校に加え、7校でも切り替える。照明器具を一新するため、費用は1校当たり500万円を見込んでいる。国の景気対策で生まれた交付金を充てる。 市教委施設課によると、放課後に体育館を利用するスポーツ団体などから、切れた電球を交換する要望は多いという。だが「足場の費用を含めると1個だけではコストがかかりすぎる」として、即応できていなかった。 水銀灯の寿命は1万2千時間で約2年。LEDは6万時間で約10年もつ。寿命も一斉に来るため交換もしやすいという。 LED化される7校のうちの一つ、引野町の引野小は昨年度に電球4個を交換したが、今年5月には別の1個が切れた。同小教諭で、地域のバドミントンチームの一員として体育館を使う松林泰弘さん(27)は「暗いとシャトルが見えにくい」と導入を歓迎する。 ただ来年度以降の切り替えは未定。本年度までの計23校を終えても、電球交換に足場が必要な学校はまだ34校ある。市教委施設課は「今後は財政状況をみながら検討したい」としている。(武内宏介) (2013.5.29)
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