原爆資料館、小中高に派遣へ 広島市内の小中高校へ平和学習の講師を派遣する原爆資料館(中区)は16日、2012年度から新たに講師を務める10人の研修を始めた。資料館を案内するヒロシマピースボランティアと国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の朗読ボランティアから初めて募った。 10人は40〜70代の男女。研修で、前田耕一郎館長は「被爆者の高齢化が進む。知識を積み、原爆被害を共に伝えよう」とあいさつした。続いて3組に分かれ、館内を巡りながら展示内容を説明し合った。研修は3月末までにあと4回開く。 網本えり子さん(58)=廿日市市=は「広島に生まれた者の使命として被爆者の思いを次世代に伝えたい」と熱心に見学していた。 同館は10年度から学校への出張講座を開始。同館職員や被爆者を含む一部のヒロシマピースボランティアが講師を務め、被爆者が描いた絵や被爆瓦などを教材に原爆被害について話している。12年度は約30校に派遣する。(田中美千子) (2012.1.17)
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