井口高に出前講座 広島県が2011年度から 広島県が本年度から県内の高校、大学生、保護者を対象に始めた性教育の出前講座が8日、広島市西区の井口高であった。命の大切さを学ぶとともに、望まない妊娠や、性感染症などによる不妊を防ぐための知識を身につけてもらう狙いがある。 広島記念病院(中区)の横田康平産婦人科医長が、妊娠の仕組みやクラミジアなどによる不妊のリスク、中絶経験者の約3割がコンドームの誤った使い方が原因で避妊に失敗したというデータなどを紹介。「パートナーのためにも責任ある行動を」と呼び掛けた。 2年桑名早紀さん(17)は「将来、きちんと検査や予防接種を受けたい」と話した。 出前講座が始まった背景には、中絶や育児放棄の問題に加え、知識不足から不妊に悩む人の増加がある。県不妊専門相談センターでは、不妊に関する相談が2009年度に過去最多の199件、昨年度も184件寄せられた。 県健康対策課は「正しい知識を身に付けてもらう努力を続ける」としている。(山本堅太郎) (2011.12.9)
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