中国新聞


高校だより、地域に発信
島根中央高、9000世帯に新聞折り込み


   

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島根中央高が旧邑智郡エリアの世帯に配布する「高校だより」

 ▽「学年3学級」、維持の一環

 島根中央高(島根県川本町)は今月から、川本、美郷、邑南町と江津市桜江町の旧邑智郡エリアにある世帯に、学校の活動を紹介する「高校だより」の配布を始める。新聞に折り込み、約9千世帯に配る。「1学年3クラス維持」へ向けた生徒確保策の一環で、地域ぐるみのサポートを呼び掛ける。

 配布用として初めて作った「島根中央高校だより」。A3カラーの二つ折りで、第1号ではクラブ活動を中心に紹介している。全国大会への出場を果たしたカヌーやワープロ、新聞部を取り上げた。

 旧邑智郡エリアにある約1万650世帯の84%をカバー。エリア内の7中学校にも配る方針でいる。費用は折り込み料を含めて35万円。同校後援会が負担した。

 同校は、少子化などで町外の中学から進学する生徒が減り、入学者が年々減少。本年度は77人で、3クラスを維持する基準となる81人を初めて下回った。このため、後援会などから「活動をもっとPRする必要がある」との指摘を受け、高校だよりの配布を決めた。

 三上昭憲校長は「ビジネス、地域創造など多様なコースがある中央高の魅力を中学生と地域の住民に知ってもらい、生徒数確保へ向け、地域から愛される学校を目指したい」と話している。

 同様な試みは、私立の石見智翠館高(江津市)が6月から、江津市と周辺5市町の世帯を対象に実施している。(黒田健太郎)

(2011.8.6)


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