広島市内、10年で3割減 ▽遊び・習い事、進む多様化 ニーズ探る動きも 広島市内で子ども会に入る児童数が減り続けている。市子ども会連合会(市子連)の加入児童数は今年3月末で3万1174人、単位子ども会は908団体と、10年前に比べ3割前後減った。遊びや習い事が多様化し、かつての地域活動の中心的役割は薄まるが、再評価して入会対策を強める動きもある。 安佐南区の伴学区子ども会連合会は、単位子ども会9団体に計286人が加入する。加入数は2001年に比べ49人減少。単位子ども会2団体が01、07年にそれぞれ活動休止した。 子ども会の加入率が下がる半面、伴小の児童数は増えている。現在、825人と10年間で倍増。神谷恵司会長(54)は「住宅団地やマンションが増え、地域性の強い子ども会活動に関心の低い世帯が増えた」と受け止める。 市子連が誕生したのは、団塊世代が就学し始めた1954年。各子ども会は野外活動や球技大会、地域の祭りを催してきた。隣近所の子どもが集い、社会性を養いながら地域への愛着も深めてきた。 80年代以降、習い事やスポーツに軸足が移り、加入者は減少傾向をたどる。安芸区のある会長は「活動がマンネリ化し、保護者や児童のニーズに合わない面もある」と話す。住民同士の田植えや郷土史学習を取り入れ、活性化を図る。 一方、市教委は学区ごとに子ども会育成指導員を配置し、本年度は116学区で227人に依頼した。学校、町内会、公民館などと連携し、活動への助言や入会勧誘に取り組む。市教委は「子ども会活動には地域の絆を強める役割もある。充実へしっかりサポートしたい」としている。(榎本直樹) (2011.7.23)
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