常勤医減で今月末輪番 2施設で対応 呉市西中央の呉共済病院は、夜間の小児救急診療を今月末で廃止する。小児科の常勤医師が1人に減るため。3病院が交代で担当してきた夜間の重症者向けの小児救急診療の輪番制から外れ、6月からは国立病院機構呉医療センター、中国労災病院の2病院で担当する。(柳本真宏) 呉共済病院は現在、常勤の小児科医が2人いるが、医師を派遣している広島大が6月に1人を別の地域に異動させるため、夜間の対応が困難となった。広島大は「不足する小児科医の県内全体のバランスを考えた措置」としている。 日中の小児科の診療については、常勤の小児科医が1人に減っても週5日の診療を続ける予定という。 夜間の重症者向け小児救急の輪番制では現在、呉共済病院は週1回担当している。6月以降は、8月末までの当面の予定として呉医療センターが月、水、木、土曜を担当し、中国労災病院は火、金、日曜を受け持つ。 比較的軽症な患者は引き続き、市医師会が運営している小児夜間救急センター(毎日午後7時から10時40分受け付け)が診療する。 呉共済病院は「今後、小児科医の確保に努力する」としている。9月以降の輪番体制をどうするかについては、関係者で再度検討する。 市医師会や市などでつくる市地域保健対策協議会は「2病院は輪番制の負担が増す形となる。軽症の人は小児夜間救急センターをなるべく利用してほしい」と協力を呼び掛けている。 (2011.5.10)
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