中国新聞


育児支援事業 利用盛ん
福山市 依頼会員、年間500人超す


   

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 福山市のファミリー・サポート・センター事業が盛んに利用されている。依頼会員が小学生以下の子どもの一時預かりや保育園への送迎などの子育て支援を申し込むと、有償で引き受ける協力会員を紹介する。依頼会員は年間500人を超え、協力会員も200人に達した。

 4月17日現在で依頼会員は542人で、9割近くを30、40代が占める。協力会員は213人で、育児から手が離れた40〜60代が約8割に上っている。

 2010年度の紹介件数は2422件。内容は「児童の送迎」が730件で最多。「子どもの習い事等の援助」711件▽「保育園・幼稚園の迎えおよび帰宅後の預かり」276件−と続く。

 「兄弟を病院に連れて行く間、預かってもらいたい」「ハローワークに行く間、子どもを見てほしい」などの依頼もあり、ニーズは多岐にわたる。

 同市神辺町の英語教室講師女性(32)は昨年、依頼会員に登録した。仕事が午後8時に終わる週2回、事業を利用する。協力会員は午後7時に長女(4)を保育所から連れ帰り、自宅で預かる。

 女性は「1時間助けてもらうことで仕事を続けられる。家庭的な雰囲気で見てもらえるのも魅力だ」と話す。

 協力会員の同市西町のマッサージ店経営檀上弘美さん(37)は09年から同じ男児を月1、2回預かる。「自分のペースで役に立つことができるし、子どもの成長を見る楽しみも大きい」と話している。(久保友美恵)


ファミリー・サポート・センター事業 厚生労働省が1994年度に子育てと仕事の両立を支援するために創設した。2010年度末現在、福山市のような紹介事業は全国637市区町村が実施。対象を病児や早朝、夜間の緊急時に絞った事業を75市区町村が実施している。福山市の場合、利用料は、月−金曜日の午前7時半〜午後7時が1時間600円、その他の時間帯は同700円。土、日曜日、祝日、年末年始は終日1時間700円。

(2011.5.3)

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