中国新聞


就労支援へ技能検定 広島県教委
特支学校高等部を対象


   

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協議会で、検定の内容について話す山下課長(右端)

 広島県教委は本年度、特別支援学校高等部の生徒を対象にした技能検定を始める。学習意欲を高め、障害がある生徒の就労を支援する狙い。27日、実施に向けた協議会を開き、学校や企業関係者と検定の内容を話し合った。

 県内9校の知的障害の生徒が対象。清掃▽接客▽ワープロ▽流通・物流▽食品加工―の5分野を設ける。11月に清掃、接客の分野で実施し、来年度以降は全5分野で複数回開く。いずれの分野もプロを認定資格指導員として派遣、教員に助言してもらう。

 接客の検定は、注文取りや飲み物の提供、片付けなどの動きをチェックし、できた項目数で1〜10級程度に評価する。東京都教委が2007年度に始めた検定を参考にする。

 県内の特別支援学校高等部卒業生の就職率は09年度、24・2%。全国平均の23・6%を上回り、全国最低だった05年度の9・8%以降は上昇している。ただ、生徒数は10年前に比べ2倍に増えており、就職支援の必要性は高まっている。

 協議会には清掃会社やスーパーなど企業関係者、特別支援学校の校長らが出席。県教委特別支援教育課の山下睦子課長は「生徒が検定のハードルを乗り越え成長できる。授業改善のヒントにもなれば」と話していた。(赤江裕紀)

(2011.4.28)


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