中国新聞


児童家庭支援センター開設
尾道 広島県内では初めて


   

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広島県内初の児童家庭支援センター「まごころ」で打ち合わせをする相談員

 広島県内初の児童家庭支援センター「まごころ」が尾道市栗原町に開所した。民間が運営し、臨床心理士たち専門家が18歳以下の子どもや家族から育児、発育、発達、不登校、児童虐待などにまつわる相談に応じる。

 広島県同胞援護財団(広島市中区)が運営し、県が運営費1300万円を助成する。移転した尾道中高の元校舎の一室(81平方メートル)を借りて、相談室2部屋や子どもが遊ぶスペースを設けた。

 同財団の児童養護施設「子供の家三美園」(尾道市美ノ郷町)で経験を積んだ社会福祉士と児童福祉司、臨床心理士の3人が相談員を務める。「子どもを感情的に怒ってしまう」「学校に行きたがらない」などの相談を受けて、内容によっては児童相談所や学校などとも連携して解決を図る。

 日曜日を除く午前9時〜午後6時まで、来所や訪問、電話による相談を受け付ける。センターは出張相談会や子育て講座なども計画している。

 県の策定した子育て支援の5カ年計画「みんなで育てるこども夢プラン」では、2014年度までに児童家庭支援センター3カ所の設置を目指している。三美園園長を兼務する真鍋義文センター長は「児童養護施設で培った専門性を生かしながら、1人で悩む人を減らしたい」と話す。まごころTel0848(24)0556。(山成耕太)


児童家庭支援センター 1998年の児童福祉法改正に伴い創設され、児童養護施設や児童自立支援施設などの児童福祉施設に併設する。全国児童家庭支援センター協議会によると2011年3月末時点で全国に81カ所、中国地方は広島県と島根県を除く3県に7カ所ある。児童相談所は事態に応じ福祉施設に子どもを入所させる措置権を持つが、児童家庭支援センターは持っていない。子育て全般の相談援助機関とし児童相談所を補完する。

(2011.4.7)


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