読書時間確保へ取り組み9ヵ月 上黒瀬小
東広島市黒瀬町の上黒瀬小が月1回、家庭で児童にテレビの視聴やゲームを休ませる日「ノーテレビ・ノーゲームデー」を設けている。児童の読書時間の確保を目的に始めて約9カ月。読書に加え、早寝早起きの習慣が身に付き、親子の会話が増えるなどの効果が出ている。 ▽早寝早起き 親子の会話増 ノーテレビ・ノーゲームデーは、家庭で児童にあいさつや早寝早起きを促すために毎月実施している「生活振り返り週間」の一環。5日間のうち1日以上は取り組むよう全学年の保護者に呼び掛けている。 同校は、家庭で児童の読書時間の不足や夜更かしが課題となる中で昨年7月、取り組みを始めた。堂免玲子教頭(55)は「子どもがテレビやゲームから離れれば読書の時間が増え、早寝早起きにもつながる」と説明する。 保護者の評判はおおむね好評だ。同校が2月に実施したアンケートで、保護者99人のうち55人が「子どもとの会話が増えた」「子どもが約30分早く寝るようになった」など肯定的な回答を寄せた。 中由紀子さん(42)は長男の6年雄矢君(12)のため、市黒瀬図書館で本を借りるようになった。「息子の心の成長を支える良い機会になった」。雄矢君はゲームの時間が減り、今では週1、2冊を読む。 進藤宏校長(59)は「生活態度や感性など児童の成長の土台づくりに有効な取り組み。学力向上にもつながる」と話し、新年度も続ける方針だ。(境信重) (2011.3.15)
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