中国新聞


福山市教委が「土曜学習教室」
無料で小5〜中1向け
5月から 退職教員ら助言


 福山市教委は5月から、市内の小学5年〜中学1年生向けの「土曜チャレンジ教室」を始める。授業で理解できなかった箇所を退職教員たちが指導し、市の学力水準の底上げを図る。文部科学省は「授業や補習以外で行政が学力対策専門の場を設けるのは全国でも珍しい」としている。

 公民館や市民センターなど市内10カ所で月2回、約2時間実施する。自習を原則とし、小学生は算数、中学生は数学と英語を学ぶ。各会場に退職教員たち講師5人を置き、効果的な学習の進め方や問題を解くこつを助言する。

 無料で、定員は設けない。希望者、講師とも4月に募集する。

 広島県教委が昨年6月、県内の小学5年生と中学2年生を対象に実施した基礎・基本定着状況調査で、同市の成績は小学生(国語、算数)中学生(国語、数学、英語)とも全教科で県平均を下回った。市教委は各校に授業改善を指示する一方、自主学習時間を増やす方法を検討していた。

 将来的には、市立大教育学部にも学生講師の協力を要請する。市教委の宇根一成教科指導担当課長は「地域ぐるみで児童生徒の学力を高めたい」と話している。(門脇正樹)

(2011.3.3)


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