安芸津で4月統合 教室足りず 「35人学級」国方針受け 保護者に戸惑いも
東広島市安芸津町の風早小は、4月の統合で大田、小松原小から受け入れる児童に対して教室が足りないため、急きょ仮設校舎1棟を建てる。1年生の1学級当たりの編成上限を5人減の35人にする国の方針などが理由だが、保護者の一部から戸惑いの声が上がっている。 市教委によると、風早小に入る新1年生は37人の見込み。2学級に分けて1教室ずつ使う。特別支援学級用も2教室が3教室になり、学校全体で想定より2教室多い15教室が必要になった。 風早小が今、使っているのは9教室。給食用のランチルームなどの改修で増やせるのは5教室で、1教室分が不足する。 市教委は昨年末、仮設での対応を決定。1教室分の平屋1棟(約70平方メートル)を約230万円で発注した。仮設校舎の建設について、市教委は「国の急な方針決定のため仮設で対応するしかなかった」などと説明。「仮設校舎は1年間で解消される」とし、本格的な校舎増設はしない。 これに対し、保護者たちから「仮設の可能性などについて事前説明はなかった」「統合を1年遅らせてもよかった」などの声が上がっているという。 安芸津町の3小学校を統廃合する方針は、市教委が2007年の市全域の計画の一つとして公表。民主党が、少人数学級の推進を昨年7月の参院選でマニフェスト(政権公約)の一つに掲げるなどの状況の中、市内で最も早い統廃合となる。(新谷枝里子) (2011.2.2)
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