中国新聞


エリザベト音大と協定
音楽コース指導などで熊野高
きょう調印 継続的な環境整備へ


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里村准教授(左から2人目)の指導で、4人で一つのリズムを作る実習に取り組む生徒たち

 広島県熊野町の熊野高は18日、広島市中区のエリザベト音楽大と教育提携協定を結ぶ。2011年度から芸術類型音楽コースの指導などで連携を進め、教育内容や進路指導の充実を図る。同高は県立校で唯一、芸術類型の教育課程を設けている。18日は同大で調印式がある。

 協定は生徒、学生、教員による相互の授業参加を盛り込んだ内容。具体的には同大の教員が月1回程度、同高で音楽コースの授業を担当し、楽器演奏の個別指導も予定。生徒が大学の講義を受講することも計画する。

 熊野高の立上良典校長は「高校、大学間で継続性のある教育環境を整え、音楽を志す生徒の後押しをしたい」と話し、進学面での効果を期待する。同大も「大学で音楽を志す若者が一人でも増えてくれれば」としている。

 同校は09年度から同大教員を招いて特別授業を開くなど交流を続ける。17日には里村生英准教授(音楽教育学)が「音楽の役割」をテーマに特別授業をし、芸術類型の全生徒58人が参加した。打楽器を使いグループで一つのリズムを奏で、音楽を協力して作る過程などを体験した。

 音楽コース2年阪口夢果さん(17)は「こういう実習は初めてで、芸術への見方が変わった」と話し、同大との連携に期待を寄せた。

 同高の芸術類型は2年から音楽、美術、書道の3コースに分かれて学ぶ。10年1月に倉敷芸術科学大(倉敷市)と美術分野で教育提携協定を結んでいる。(澄田真)

(2011.1.18)


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