広島市立小中学校8月10日以降 広島市立の小中学校で8月10日以降、9人の子どもが熱中症で病院に搬送されたことが21日、分かった。うち3人は校舎内で発症した。市教委は、教室の暑さ対策でエアコンを順次導入しているが、全校設置には総事業費が約60億円かかるため、完了は「2018年度まで」とする。当面は各校に扇風機の購入を促し、猛暑日は部活動を控えるよう指導を強める。(金崎由美) ▽市教委、当面扇風機購入促す 市教委健康教育課によると、校舎内で発症した3人のほか、6人が部活動や昼休みに屋外で体調が悪くなった。小学生が4人、中学生が5人。いずれも症状は軽かった。 今月1日に生徒が病院に搬送された中区の中学校は、最も教室内の気温が上がる6時間目の授業を翌2日から7日間見合わせた。ほかの学校でも冷却剤を保健室に常備するなどの対応をした。 市教委は昨年度から、市内の小中学校と幼稚園へのエアコンの設置を始めた。ほとんどの学校は未設置で、小中200校と27幼稚園の計3779教室が対象。ただ、総事業費が約60億円かかるうえに、耐震化工事を優先する方針。エアコンの全校設置は「18年度まで」を見込む。これまでに、新たに設置したのは14校にとどまる。 市教委は「耐震工事の方が緊急度が高く、エアコンを先行整備することは難しい」と説明し、「当面は各校への注意呼び掛けを徹底するしかない」としている。 (2010.9.22)
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