中国新聞


子どもアート、地域が支援
バスで美術館巡りの会発足 尾道市山波小学校区


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平山郁夫美術館を訪れ、因島大橋の絵を模写する児童

 尾道市の山波小学校区の住民が、「アートスクールバスサポーターの会」(浜原広光会長)を発足させた。バスを仕立てて同小児童が市内の美術館を訪れるのを手伝う。初の活動として、2日は2年生42人が、同市瀬戸田町の平山郁夫美術館を訪れた。

 会は地元の有志57人で結成した。本物の芸術に触れる機会を設け、児童に感動を与えるのが目的。年会費3千円を集め、バスをチャーターする。訪問プランの立案は同小側に 任せる。

 この日、児童は平山郁夫美術館の平山助成館長の案内で、作品を鑑賞した。見る角度によって絵の見え方が変わることを体験し、好きな絵を選んで模写した。本年度は21日に3年生も同美術館を訪問。11月は1年生が御調町の円鍔勝三彫刻美術館を訪ねる。

 尾道市は広域合併に伴い、市内の美術館は6施設となった。彫刻家の円鍔勝三や日本画家の平山郁夫たち国内外の著名な芸術家の作品がそろう。しかし、いずれも同学区からは遠方にあり、訪れる機会は少なかった。

 同小の福間勝也校長は「早い時期に本物の芸術に触れる体験は、子どもの心身の成長に役立ち、ありがたい」と感謝している。(山成耕太)

(2010.9.3)


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