中国新聞


3小学校 耐震化に着手
海田町立校舎4棟夏休みに集中工事


 広島県海田町は、町立3小学校で校舎の耐震補強工事に一斉着手した。教育活動に支障が出ないよう、夏休みに集中して工事を進める。小中学校の耐震改修を支援する国の「安全・安心な学校づくり交付金」を活用するには本年度内の事業完了が条件で、改修ラッシュとなった。

 対象は海田、海田東、海田南小の校舎計4棟で、1965〜79年に建築した鉄筋3、4階建て。町立全6小中学校を対象にした町の耐震診断で、4棟はいずれも震度6強の大地震時に倒壊の恐れがあると判定された。事業費は3億1800万円。

 海田東小では、4棟で最も古い65年建築の本館を改修する。補強個所が多く、夏休み中の完了が難しいため、グラウンドに鉄骨2階建て延べ770平方メートルの仮設校舎を建てる。

 グラウンドと体育館は、工事完了まで学校行事以外の利用を中止する。町教委学校教育課は「地域のスポーツ活動などで不便な面もあるが、安心な学校づくりを最優先したい」と説明している。

 同交付金で国は、倒壊の危険性が高い小中学校施設の耐震改修について2008年度から3年間、補助率を2分の1から3分の2に引き上げた。(榎本直樹)

(2010.8.11)


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