5・6年生140人、夏休みに研修
▽広島県教委 2月に認証式 広島県教委が、学校や地域で読書の輪を広げる「子ども司書」の養成に乗り出した。県内の小学5、6年生140人が夏休みを中心に地元の図書館などで研修に励む。今年は国民読書年。活字離れの進む同世代を本の世界に引き込むリーダー役として期待は大きい。 研修の参加者は、昨年度1年間で30冊以上を読んだ本好きたち。広島市中区の県立図書館で7月24日にあった全体研修で司書の仕事や読み聞かせの基本を学び、それぞれ地元の図書館で3日間の実習に取り組み始めた。 廿日市市のはつかいち市民図書館では児童8人がエプロンを着け、同館の司書の今谷由美さん(38)と堤久子さん(25)の教えを受けている。初日は、「自然科学」「文学」など本を10種類に分ける「日本十進分類法」などの説明を受け、館内のどこにどんな本があるか、探検して確かめた。貸し出しや返却の作業も体験した。 阿品台西小6年畠田美宙さん(11)は「本のことを何でも知っている」と今谷さんたちに尊敬のまなざし。四季が丘小6年仁尾暢良君(11)は、お薦めの本をPRするイラストを中高生から募るなど図書館の取り組みに興味を持ち「本好きを増やすアイデアを考えたい」と意気込んでいた。 児童は、9月4日の2回目の全体研修で本を紹介するカードづくりなどに取り組み、秋には各学校や地域の図書館で5回以上、実践に臨む。 県教委は児童からの活動報告書などを基に審査し、来年2月に子ども司書の認証式をする。指導1課は「お薦めの本を紹介したり、調べもののアドバイスをしたり、本や図書館のことを勉強していないと司書はできない。ハードな研修を乗り越え、しっかり活躍してもらいたい」としている。(松本大典) (2010.8.2)
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