子ども手当需要多彩 受給口座指定で特典も
子ども手当の支給に伴い、広島市内の科学教室や水泳教室などの入会者が増えている。百貨店は支給時期に合わせて、ランドセル売り場を例年より2カ月前倒しで置くなど、手当需要を当て込んだ動きも広がっている。 月額1万3千円の子ども手当で費用が賄える習い事に人気が集まっている。学習教室「エデュパーク」(南区)の月謝は約8400〜9450円。児童が月3回、理科の実験や観察を体験する。 児童数は現在約110人。うち15人は5、6月に入会した。入会は例年4月に集中し、5〜6月はほとんどない時期だという。小学2年の長男を6月に入会させた南区の主婦山肩ゆかりさん(33)は「体験型の学習教室は習い事の一番手に挙げにくい。手当が後押しになった」と話す。 水泳教室では夏休み期間中の短期講習への入会が相次いでいる。受講料は3150〜6300円。ルネサンス広島緑井(安佐南区)は、13日に短期講習の募集を始めた。落合浩二支配人(34)は「すでにいっぱいになったクラスもある。北京五輪の影響で入会者が過去最高だった昨年を上回る勢いだ」と話す。 中区のそごう広島店は例年8月にランドセル売り場を設けるが、今年は今月12日に早めた。販売リーダーの源本直己さん(31)は「手当支給の影響で、子どもに注目が集まっている。取り扱いブランドの問い合わせが相次ぎ反応は良い」という。 広島信用金庫(中区)は、10月31日までに子ども手当の受給先を同金庫の口座に指定した顧客を対象に、ギフト券などを抽選で贈る。営業企画部の千々和(ちじわ)隆さん(42)は「見込みを上回る反響で、500〜600件の利用がありそうだ。子育て世代の開拓につなげたい」と手応えを感じている。(浜岡学) (2010.6.24)
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