島根大即戦力育成目指す
島根大教育学部幼児教育コースが、幼稚園教員を目指す学生の教育実習を初めて、学外の公立や私立の幼稚園で実施した。より実践的な実習を体験し、即戦力となる教員育成を目指している。 幼児教育コースは2008年に設置。初等教育開発専攻の副専攻から格上げした。コース1期生の3年生が本格的な実習に入るのを機に、学外の幼稚園に協力を依頼した。学生16人が先月下旬から2週間、松江市の育英幼稚園と育英北幼稚園で実習に励んだ。 これまで、教育実習は付属幼稚園で実施してきた。しかし、付属幼稚園は小学校との連携授業があるなど教育研究の役割が強い。さらに、同大の付属学校の組織改編で、幼稚園の規模が縮小。実習機会の確保が難しくなったこともあり、学外実習を取り入れた。 卒業生の多くが公立、私立の幼稚園に就職する。育英幼稚園の坪内朋子園長は「県外では私立幼稚園が多いので、今回の経験を生かしてもらえると思う」とする。 同大教師教育研究センターの西田忠男副センター長は「付属学校を持つ大学での学外実習は珍しい。幼稚園教育の現場をより具体的に体験でき、理解が深まる」と期待する。 今後も連携を進め、地域の子育て支援の課題や学生教育の改善点などの情報共有や共同研究をしていきたいという。学生は秋にも、市内11の幼稚園で3週間の実習をする。(永里真弓) (2010.6.10)
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