中国新聞


広島県内ボーイスカウト激減
現代っ子気質や塾通い増加響く
2008年 ピークの3割1613人


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FFで折りづるみこしを担ぎ、活動をアピールする県内のボーイスカウト

 広島県内のボーイスカウトの会員数が激減している。会員数は約30年前のピーク時の約3割弱に低迷している。少子化のうえ、塾通いの増加や習いごとの多様化が背景にある。「野外活動がつらい」という現代っ子気質も影響しているという。

 日本ボーイスカウト県連盟のまとめでは、2008年の会員数は1613人だった。最も多かった1981年は5758人。全盛期から約7割も減った。指導者と子どもの両方が不足し、団体数は72から29に減った。全国の会員総数も約32万人から約17万人に落ち込んでいる。

 県連盟の阿部芳行事務局長は「塾通いや習いごとを理由にやめる会員が目立つ。週末に親子での触れ合いを大事にする傾向も強まった」とみる。

 ボーイスカウトは5歳から入会できる。異年齢で班行動して、キャンプや奉仕活動に取り組む。阿部事務局長は「長距離を歩くと音を上げるなど、子どもの耐える力も低下しているのではないか」とこぼす。

 子どもを狙う凶悪犯罪の多発に伴い、自宅から活動現場まで車で送迎する保護者も増えた。街中で制服姿を見かける機会が少なくなったのも、下火になる原因だという。県連盟は、ひろしまフラワーフェスティバル(FF)の折りづるみこし連に参加するなど会員の姿をより広く紹介する機会をつくり、新規会員の獲得を目指す。

 県連盟の酒井幸雄理事長は「国際社会の時代だからこそ、世界各国に広がるボーイスカウトは大事な取り組みだ。活動内容の魅力アップにも励む」と話している。(浜岡学)

(2010.5.25)


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