中国新聞


児童の声 環境施策に反映
街並み美化・自然保護
5小学校で調査プロジェクト1年 府中町


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学校近くの川で、生物を探す府中北小の4年生(2009年6月)

 府中町は、児童の視点で地域の環境を見つめ直す「キッズ環境調査プロジェクト」の成果をまとめた。子どもの提案や問題提起を施策に生かし、環境保全に取り組むボランティアの育成につなげる。

 プロジェクトは昨年度、町内全5小学校で始まった。各校が4〜6年の1学年を選択。総合的な学習の時間を活用し、ポイ捨てや川の汚れ、校区内の生物の種類をテーマに取り組んだ。参加人数は計約500人だった。

 町北部にある府中北小は、御衣尾(みそお)川や水分峡(みくまりきょう)にすむ生物の種類を調査。4年生47人が近くの川や山で水生生物と昆虫計33種類、野鳥21種類を確認した。  府中南小は4年生132人が通学路のごみを拾い、歩道や側溝などポイ捨てが目立つ地点を調べ、「ポイ捨て防止ポスターを作り地域に掲示しよう」と提案。府中東小は6年生61人が環境美化と良好な町は並行して、参加児童を対象にアンケートを実施。「町の自然で気になること」ではごみのポイ捨てが75人と最も多かった。

 町は本年度以降もプロジェクトを継続。地元ボランティアグループの環境保全活動に児童の参加を促し、取り組みの輪を広げる。町環境課は「児童が地域の環境問題を考える機会を増やし、施策に反映させたい」としている。(榎本直樹)

(2010.4.30)


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