中国新聞


周産期施設を新設
東広島医療センター 改築の外来診療棟に


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 国立病院機構東広島医療センター(東広島市西条町寺家)は13日、2011年7月に改築する外来管理診療棟に、低体重児などのハイリスクな出産にも対応できる「地域周産期母子医療センター」を新設する計画を発表した。東広島市から本年度以降、施設整備などで計約12億9千万円の支援を受ける予定。

 センターによると、現在の診療棟は築40年以上が経過。窓口から病棟まで最長300メートル離れており、周辺の倉庫などを含めた解体、改築計画が浮上した。

 新しい診療棟は、病棟に隣接した空き地に整備し、3階建てで延べ1万4千平方メートル。最上階の周産期母子医療センターには新生児集中治療室などに50床を置き、通常の出産にも24時間対応する。下層階は窓口や救急外来対応などに充てる。

 総事業費は40億〜45億円。このうち、市からの財政支援は本年度は設計費で約3600万円▽新年度は施設、機器整備費で約9億8千万円▽開設初年度は人件費などで約2億8千万円―を見込む。

 国立病院機構所管で全国に145ある医療センターのうち、周産期母子医療センターに対して地方自治体から財政支援を受けるのは、長崎医療センター(長崎県大村市)に次いで2例目という。

 センターと東広島市は共同で計画を発表した。相模浩二院長は、広島大に医師派遣を要請していることなどを説明。槙原晃二副市長は「安心して子どもを産み、育てられる街にしたい」と述べた。(下久保聖司、藤村潤平)

(2010.1.14)


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