岡山の事例研究会が出版 岡山県内で児童虐待問題にかかわる専門家やボランティアらでつくる「おかやま児童虐待事例研究会」が、虐待の防止策について考える「児童虐待―おかやまから116人の提言」(吉備人出版)を出した。 小児科医や保健師、教員、児童福祉施設の職員ら116人が執筆。育児放棄や心身への暴力を受けた子どもたちの置かれた状況について、自身の体験からつづり、支援する人材の育成や家庭が安定するための雇用対策の必要性などを訴えている。民俗学や生物学などの分野から考えた子育てへの提案も収める。 同研究会は1999年に発足。官民の関係者が虐待の事例や防止策などを紹介し合ってきた。代表世話人を務める県立津島児童学院(岡山市北区)の松尾冀(のぞむ)院長は「幅広い視点から提言をいただいた。新しい児童福祉の在り方を考えるきっかけになれば」と話している。 277ページ。1260円。(岩崎秀史) (2010.1.12)
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