中国新聞


子育て支援計画
義務化の拡大 「認識」は37%
広島県調査


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 次世代育成支援対策推進法の改正で、子育て支援の行動計画策定が2011年4月から大企業以外にも義務化されることの周知が、広島県内の企業で遅れていることが、県の調査で分かった。新たに義務の対象となる従業員101〜300人の企業で、法改正を「知っている」のは、37・4%にとどまった。

 県が、県内に事業所を置く企業の労務担当者を対象に調べた。回答した従業員101〜300人の企業115社のうち、法改正を「知っている」のは43社。「聞いたことはある」は42社(36・5%)、「知らない」は29社(25・2%)。

 調査時点で計画を作成済みの企業は17社(14・8%)。未作成の企業の多くが「方法が分からない」「時間的余裕がない」などとした。県は、計画作成済みの企業の割合を09年度末に25%とするのが目標。来年1月、広島、福山市で法改正の内容や計画づくりの説明会を開く。

 県労働福祉課は「子育て支援に積極的に取り組むことで、優秀な人材の確保やイメージアップにつながるというメリットをPRしたい」としている。(永山啓一)


クリック 次世代育成支援対策推進法 少子化の流れを変え、子どもを産み育てやすい環境をつくることを目的に、国や自治体、企業が果たすべき役割を規定。2009年4月から従業員301人以上の企業には、年休や育休の取得促進、残業の削減などの目標を盛り込んだ行動計画の策定を義務化。11年4月からは101〜300人の企業にも義務化される。

(2009.12.29)


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