中国新聞


不況で児童手当増額
広島市議会開会 144議案上程
支給対象世帯増える


 広島市議会は8日、定例会を開会した。会期を18日までの11日間と決めた後、児童手当の支給増への対応分を含む総額32億8700万円の本年度一般会計補正予算案など144議案を上程した。児童手当の支給増は、不況による所得減などの影響で支給対象となる世帯が増えたのが要因。

 現行の児童手当は小学生以下の子どものいる家庭に、3歳未満は月1万円、3歳以上は同5千円(第3子以降1万円)を支給する制度。財源を国、地方自治体、企業が負担しており、広島市は本年度のこの負担分を1億7600万円増の91億8700万円とする。

 市こども・家庭支援課によると、支給児童数は11月末時点で前年同期比927人増の11万5473人。小学生以下の子どもの8割以上に支給している。

 市は当初予算で少子化の影響を考慮し、児童手当の財源を前年度より1・7%減とした。しかし、昨秋からの景気の悪化により、前年度所得が減った世帯が増え、所得制限にかからない支給対象世帯が想定を上回った。

 児童手当は、新政権による子ども手当の創設を受け、本年度で廃止される予定。市は補正予算案にこのほか、低所得者への新型インフルエンザのワクチン接種費用負担などを計上した。一般質問は11、14、15日の3日間。(滝川裕樹)

(2009.12.9)


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