中国新聞


子ども条例
まちづくり目標設定
広島市が骨子試案修正


 広島市は24日、「子どもの権利に関する条例(仮称)」の骨子試案の修正案を公表した。子どもに優しいまちをつくるための目標を設定。そのうえで市が保障すべき子どもの権利と施策を示した。

 市が昨年8月に発表した骨子試案は、日本が1994年に批准した「児童の権利条約」が認める権利のうち、「豊かに育つ」「参加する」「自分らしく生きる」「安心して生きる」の四つの権利を市があらためて保障すると定めていた。

 しかし、市が市民意見を募ったところ、「条約で権利はすでに保障されている」などと必要性や実効性を疑問視する意見が多く寄せられた。

 このため市は修正案でまず@子どもが安心できるA子育てを支えるB子どもが豊かに育つC子どもが参加できる―の四つのまちづくりの目標を明示。それに伴う子どもの権利保障や虐待防止、経済的な負担軽減などを進める市の施策を記す方針を掲げた。

 市こども未来企画課は「条例制定の目的が、条約で認められた権利を実現する社会的な仕組みづくりであることを明確にした」と説明。今後、修正案について市民の意見を聞き、本年度の条例制定を目指す。(水川恭輔)

(2009.7.25)


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