定住促進策を検討 大竹市、市民・企業の声反映
大竹市は、住宅取得費や妊産婦の医療費を補助するなど定住促進策を検討する。二十―三十歳代の子育て家族や地元企業の従業員を主なターゲットに「住みよい街」をアピールし、人口の流出・減少に歯止めをかける。 「住宅」「育児・教育」「環境」などの分野で、今後五年間に進めていく施策を定住促進アクションプランとしてまとめた。 住宅分野では、新たにマイホームを取得する市民に、奨励金や固定資産税の減免、住宅ローンの利息補助など導入を検討する。 ハード面では、市が開発した大願寺山造成地(一一・三ヘクタール)のうち約六・二ヘクタールを宅地として民間への売却を予定。約二百区画の分譲を見込み、隣接地には学校移転用地も整備する。 育児支援では、市外の分娩(ぶんべん)可能な医療機関(産婦人科)に通う妊産婦の交通費も補助する考え。乳幼児の医療費の無料化をはじめ、児童と乳幼児の医療費負担の軽減も目指す。 環境分野では、市街地と隣接するコンビナート地区の臭気対策に力を入れる。市独自の規制を導入する方針で、臭気による被害の度合いを数値化する手法を研究する。 市は昨年七月、人口減少対策を探るため定住促進戦略会議を設置。大手工場などの従業員を対象にしたアンケートを実施し、調査結果から浮上した課題に沿ってプランを策定した。 市地域振興課は「必要性の高い施策から実施していく。市民や企業からのアイデアも反映させ、住みやすい大竹へのイメージチェンジを図りたい」としている。(川崎崇史) (2009.5.22)
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