今夏までに2次診断 三原市の市立小中学校と幼稚園の校舎など三十四棟が、市教委の耐震診断(一次診断)で強度不足と判定されたことが十五日、分かった。市教委はさらに詳細な二次診断を今夏までに実施し、耐震補強が必要なケースは二〇一〇年度までに工事を完了させる。 市教委によると、校舎・園舎が市内に百四十六棟あり、このうち八十四棟が一九八一年以前の旧耐震基準で建てられている。診断はこの八十四棟の設計図面などを調べ、診断した。 その結果、三中学校、十二小学校、三幼稚園の計三十四棟の耐震性を示す指標(Is値)が、大規模地震で倒壊や崩壊する可能性が高いとされる0・3未満だったことが分かった。数値が最も低かった幼稚園舎はわずか0・12しかなかった。 市教委は七月末までをめどに、三十四棟のコンクリート構造をサンプル調査したり、壁面のひび割れの状態などを詳しく調べたりする二次診断を実施。指標が再度基準を下回れば、本年度中にも補強工事に乗り出す。 教育施設の耐震補強問題は、昨年五月の中国・四川大地震で校舎の倒壊が相次いだことから国が工事費の補助率を引き上げた。五藤康之市長は「優先して取り組む」との姿勢を示している。(和泉恵太) (2009.4.16)
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