広島県 特別支援学級増に対応 広島県は、新年度までの五年間で教職員を約千六百人削減する計画について、達成時期を二年間先延ばしする方針を決めた。障害がある児童や生徒を対象とする小中学校の特別支援学級や特別支援学校の学級数が、計画をまとめた時点より約二百五十学級増加。削減のペースを緩める必要があると判断した。 県は二〇〇四年度にまとめた第二次行政システム改革推進計画で、約二万千九百人いた県教委事務局と各公立学校の教職員を、〇五―〇九年度の五年間で約千六百人削減する方針を提示。県教委は県立高校の再編や小中学校の統廃合を進めると同時に、新規採用を抑えて削減を進めた。 一方、小中学校の特別支援学級と特別支援学校の学級数は「障害に応じた専門の授業を受けることへの保護者の理解が広がった」(県教委)ことを背景に、〇四年度の千三百四十八学級から本年度には千六百一学級に増えた。 この結果、本年度末までの教職員の削減数は千七十三人にとどまる見通しとなり、残る約五百人については期間内の達成が困難になった。榎田好一教育長は「教育環境の維持に配慮しつつ、一一年度に目標を達成したい」としている。(門脇正樹) (2009.3.18)
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