広島市教委が小中生調査 「意義」教える取り組みへ
広島市教委は、小中学生の規範意識を探る独自調査の結果を分析した。子どもたちは服装や生活態度などの個別のルール違反は「いけない」と認識する半面、特に中学生はルールを「制約」ととらえたり、意味を理解しないまま従ったりしている傾向が強かった。 昨年十月下旬から十一月中旬まで、市内の計十七校で、小三、小五、中二の計三千百七人を対象に調べた。ルール違反十九項目について「友人がしていたらどう思うか」と問うた。 中二の結果をみると、「制服を少し変形させている」については73・3%が「とてもいけない」「少しいけない」と答えた。二〇〇〇年の同様の調査に比べ、17・1ポイント伸びた。「電車やバスで携帯電話で話す」も76・5%で22・1ポイントアップした。小学生も同様に、個別のルール違反について否定的な意見が増えた。 「学校にみんなが楽しく生活するための決まりや約束があるか」との問いには、中二の61・2%が「ある」と答えた。しかし、そのうち「いつも守る」は11・9%と低迷した。 守る理由については約半数が「当たり前」と回答する一方、「怒られるから」(24・3%)▽「みんなが守っているから」(12・7%)▽「ほめられるから」(2・3%)と主体性に欠ける回答も目立つ。市教委指導第二課は「自主的な態度が定着していない。規範の意義を教える取り組みを検討する」としている。(田中美千子) (2009.3.11)
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