地元入学数や定員割れ推計 高校再編で広島県教委 地域に理解求める ※「地元」の定義は原則、02年度時点の市町村区境界。ただし白木は広島市安佐北区白木町
※▲はマイナス
県立高校の再編整備計画で、広島県教委は二十七日、小規模校の地元中学校からの入学動向や、二〇一一年度までの入学者数の推計を明らかにした。生徒募集停止の決定が急で、地域や関係者への説明が不十分との指摘を受け、学校が置かれている現状を理解してもらおうと初めて公表した。 対象は県教委が統廃合の検討を進めている一学年三学級以下の小規模校二十九校で、過去五年の地元中からの入学者数▽今後三年の推計入学者数―などを示している。 〇八年度に地元中からの入学者が少なかったのは、白木(広島市安佐北区)▽西城紫水(庄原市)▽豊田(東広島市)▽河内(同)▽大和(三原市)―の順だった。 また、中学校の在籍者数の減少と対象校への進学率を基に推計した一一年度の入学者数が、現在の定員と比較して少ないのは、音戸(呉市)▽大柿(江田島市)▽沼南(福山市)▽三次青陵(三次市)▽賀茂北(東広島市)―の順だった。 県教委は一三年度までの県立高校再編整備基本計画で、一学級四十人で一学年四―八学級を「効果的な教育ができる適正規模」とし、三学級以下は統廃合の検討対象としている。 ただ、次年度の生徒募集停止は毎年、前年の七月に発表。地元住民や卒業生は正式決定後に初めて現状を知る流れになっている。こうした手順に反発は強く、県教育委員や県議会から「もう少し早く説明するべきだ」などの意見が出ていた。 学校経営課は「学校の現状を地域や関係者に理解してもらい、あり方についての議論を促したい」としている。県教委のホームページで詳細データを掲載している。(永山啓一) (2008.11.28)
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