中国新聞


幼稚園統廃合を検討
広島市教委方針 全27園で定員割れ


 広島市立の幼稚園の在り方を検討していた市教委は統廃合を検討する方針を固め、二十一日の市議会文教委員会で明らかにした中間まとめに明記した。全二十七園で定員割れの実情を踏まえた。

 中間まとめによると、現在の市立幼稚園では保育時間延長や特別支援教育の充実など保護者のニーズには十分対応できないと指摘。入園希望が少ない園は「就学前児童数の推移を踏まえ、統廃合を検討する」とした。

 統廃合による運営費の節減分は、幼児教育や子育て支援を調査研究する拠点園の整備に充てることや、保育園の入園待ちの増加対策として保育機能を備えた「認定こども園」に衣替えすることも検討する、としている。

 市教委によると本年度の市立二十七園の園児数は昨年度比で百八十三人減の千八百二十二人。すべて定員割れし、総定員(二千五百八十人)の充足率は70・6%にとどまる。

 市教委は本年度中に最終報告をまとめ、個別の幼稚園の運営などに反映させる。「子育て環境の変化と子どものよりよい教育を第一に、最終的な方向性をまとめたい」と説明している。(水川恭輔)

(2008.11.22)


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