中国新聞


いじめ認知3割減
07年度島根県教委調査 公立校で363件
PC・携帯で中傷 増加


 二〇〇七年度に島根県内の公立学校で起きた、いじめの認知件数は三百六十三件で、前年度から約三割減ったことが県教委の調査で分かった。形態別ではパソコン(PC)や携帯電話での中傷や嫌がらせの増加が目立った。文部科学省の問題行動調査の発表に合わせ、県教委が二十日、公表した。

 市町村教委や県立学校の調査を集計した。内訳は、小学校百四十六件、中学校百七十六件、高校三十八件、特別支援学校三件で、前年度から百五十一件(29・4%)の減少。学年別では中学一年が九十件で最も多く、中学二年(五十件)、小学六年(四十三件)と続いた。男女はほぼ半数ずつだった。

 いじめの形態別(複数回答)で特徴的なのはパソコンや携帯電話での中傷や嫌がらせの増加。認知数は二十八件で、からかいや悪口など口頭での嫌がらせ(百九十件)仲間はずれや無視(八十七件)などに比べると少ないものの、ほかが前年度から軒並み減少する中で唯一、十件増えた。

 一方、学校内の暴力行為は前年度から三十八件(12・0%)減の二百七十八件だった。

 県教委生徒指導推進室は認知件数の減少について、市町村などの現場で教職員を指導する生徒指導専任主事を〇七年度から七人増の十二人としたことなどの効果が出たと分析。ネットでのいじめが増加していることへの対応は「県独自の対策マニュアル作成に取りかかっており、年度内に各学校に配布したい」としている。(和田木健史)

(2008.11.21)


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