中国新聞


校舎耐震化前倒し
安芸高田市教委、7年計画を5年
優先3校から診断


 安芸高田市教委は、本年度から市内の小中学校校舎の耐震診断に乗り出す。六月施行の改正地震防災対策特別措置法により、二〇一〇年度までの三年間に限り、耐震化工事への国の補助率が引き上げられたことに対応。七年間で工事完了するとした市総合計画を前倒しし五年間で完了する。

 市内の小中は十九校四十七棟。市教委は、耐震診断をするための優先度調査を〇五年度に実施。優先度が高く、国の補助対象となる吉田小、吉田中、向原中については、本年度内に二次診断をして、三年以内で工事を終える。残る十六校は来年度以降、順次二次診断を実施。鉄骨構造校舎のうち国庫補助対象となる甲田中体育館は優先的に対応する。

 市内の小中学校施設は築五―四十五年で耐震化率は48・9%(四月一日現在)。県平均の48・5%を若干上回るが県北三市では最も低い。耐震診断は簡易な一次、建て替えか補強かなど工事形態まで決める二次の二段階があり、国の補助には二次診断受診が前提。経費が一棟二百万―三百万円かかる上、調査する構造士が少ないなど制約も多いため、市は緊急を要する三校について調査、設計を優先させた。本年度の調査業務委託費は三千九百五十六万円。(澄田真)

(2008.10.18)


子育てのページTOPへ