学校耐震診断に活用 岩国市、基金へ2億5300万円 岩国市は二日、米軍再編交付金の一部を財源に新たな基金を創設し、市立の小中学校に保育園、幼稚園を加えた施設の耐震診断を進めると発表した。市教委の学校施設耐震化推進計画で本年度から二十年間としていた目標を、八年間に短縮することも明らかにした。 見直し後の推進計画によると、小中学校計三十八校と幼稚園一園の計百六棟を対象に、耐震二次診断と実施設計、補強工事を二〇〇八〜一五年度に順次、実施する。概算事業費は当初計画の約百億円から約七十五億九千万円に圧縮した。十五保育園のうち十園十棟は、三年間で耐震一次診断をして改修の必要性を判断する。 耐震診断に充てる基金は、交付金から約二億五千三百万円を積み立てる。本年度は、予定していた麻里布中を含む小中十七校計三十三棟を二次診断し、国の補助基準に合うかどうかなどを調べる。 再編交付金の使途について、市は昨年度分の約四億千三百万円は既に別の基金にして小学生の医療費無料化を進める。本年度分の約十一億円は今回、耐震診断の基金のほか、妊婦・乳児健診の回数増▽放課後児童教室の実施設計▽市内小学校への自動体外式除細動器(AED)配置―などに計上。関連議案を九日開会予定の市議会定例会に提案する。(広田恭祥) (2008.9.3)
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