昨年度の島根県まとめ 育児の負担感など背景 二〇〇七年度に島根県の児童相談所などに寄せられた児童虐待相談は三百五十九件で過去最多となったことが、県のまとめで分かった。県は、県民の関心が高まっているのと同時に核家族化で母親が育児の負担を抱え込んでいるため、とみている。 児童相談所と市町村での受け付け状況をまとめた。県青少年家庭課によると、〇七年度は前年度から四十三件(13・6%)増えた。〇五年度から市町村にも相談窓口が設置されており、四年連続で過去最多を記録した。 児童相談所で受け付けた百四十一件では、実母によるものが七十三件で最多。内訳は「生まれてこなければ良かった」と子どもに話すなど心理的虐待が五十五件、保護者の怠慢・拒否(ネグレクト)が五十四件でほぼ並んだ。性的虐待は七件で前年度から二件増えた。 県は「核家族化で孤立した子育てとなり、母親に育児の負担感が出ている」と分析。生後四カ月の乳児がいる家庭への市町村による訪問や、市町村職員を含む相談担当者への研修に取り組む。(和田木健史) (2008.7.18)
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