山口県教委、全市町教委に要請
中国・四川大地震で学校の倒壊が相次いだのを受け、山口県教委は二十四日、全二十市町教委に小中学校の耐震化を急ぐように要請した。「地震が少ない県」といわれる中、耐震化率は46・1%で全国ワースト二位。県立高校の耐震化も進んでおらず、県教委は県議会定例会で答弁に追われた。 この日、県庁で緊急対策会議があり、小中学校を設置、管理する市町教委から約三十人が参加。県教委は、国が本年度分から学校施設の耐震化工事の補助率を従来の二分の一から三分の二に引き上げた点を説明。大地震で倒壊の恐れがある施設を優先して補強するように求めた。 文部科学省のデータによると、県内の小中学校千六百二十八棟のうち八百四十一棟は耐震性がなく、そのうちの四百六十棟は震度6強以上の地震で倒壊の危険がある。三十七棟は統廃合や改築の計画があり、耐震診断をしていない。 耐震性のある建物の割合は市町別では和木町の11・1%が最低。光、下関、防府の三市と平生、田布施両町も三割台にとどまる。 県議会一般質問でも四人全員が耐震化を取り上げ、藤井俊彦教育長は「危険性のある施設の耐震化を前倒しで市町に要請した。プロジェクトチームをつくり、全力で取り組む」と答弁。耐震化率48・2%で全国四十一位の県立学校についても「(耐震化を)加速化させたい」とした。(荒木紀貴)
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