福山市教委、校長に指示 苦情に悩む小中校増 一部の保護者が学校に寄せる無理難題について福山市教委は十八日、複数の教員で応じるなどとした対処方針を決め、各校に伝えたことを明らかにした。非常識な要求や苦情の増加傾向を受け、組織的に厳然と取り組むよう徹底する。 市議会本会議の代表質問で、高橋和男教育長が答弁した。無理難題に対し、公立小、中の校長研修会で、(1)教育活動の妨害者ととらえ、毅然(きぜん)と対応する(2)理不尽な要求ははっきり拒否する(3)情報を共有し、複数で対処する―の三点を口頭指示した。 市教委が把握する具体的な事例としては、クラスの担任を代えろと迫る▽茶色に染めた子どもの頭髪が、家庭の方針だと言い張る▽子ども同士のトラブルの際、相手の子に会わせろと要求する―などがあるという。 こうした事例の対応に苦慮する学校が増えている現状を踏まえ、初めて方針を定めた。文書での通知も検討する。学校教育部は「まず、保護者とじっくり話をすることが基本だが、聞き入れられないケースが出ている。悪質な場合、警察などと連携して対処していく」としている。(野崎建一郎) (2008.6.19)
|