中国新聞


家庭に広める子どもの医療
医師負担減へ勉強会
岩国の溝田さん


 医師不足が心配される小児科医の負担を減らそうと、岩国市保津町の主婦溝田瑩貴(たまき)さん(36)が、保護者による小児医療の勉強会を続けている。「知ろう!小児医療 守ろう!子ども達(たち)の会」(東京)の副代表でもある溝田さんは「不安から子どもをすぐに病院に連れて行きがち。基本的な知識を身につけ、無駄な受診を減らせれば」と参加を呼び掛けている。(和多正憲)

 五月末、同市川西の子育て支援センターであった勉強会。母親ら十二人が参加し、溝田さんを講師に、子どもの発熱や下痢などの対処法を学んだ。参加者からは「どんなとき、病院に行けばいいかの判断の材料になった」などの声が寄せられた。

 溝田さんが「子ども達の会」に入ったのは今年二月。一月に長女(2)がけいれんを起こし、救急外来を訪れたのがきっかけだった。小児科医の激務と疲弊ぶりを目にし、「保護者も何かしなくては」と実感。インターネット上で、保護者とともに医師や看護師も会員になっている同会を知り、すぐに入会した。

 東京であった小児科医の講演会や勉強会にも参加。先月からは、岩国市で独自に勉強会も始めた。今後は、小児科医を招いた講演会も開く予定という。

 溝田さんは「安易に救急外来を利用する『コンビニ受診』が減れば、重症の子どもたちに医師の手が回せる。不安を抱える親たちと一緒に学んでいきたい」と話している。溝田さんのメールアドレスは、iryo_yamaguchi@yahoo.co.jp

(2008.6.7)


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