中国新聞


妊婦健診14回に拡充
江津市、定住促進へ公費支援


 江津市は、公費負担して無料で妊婦健康診査を受けることができる回数を、現在の七回から十四回に拡充させる。子育て支援で若者の定住を促す狙い。四月にさかのぼって実施する。県内の市町村では邑南町の十六回に次ぎ、八市では最多となる。

 拡充分の約三百万円は九月の定例会に補正予算を提案する。本年度の市内の母子手帳交付見込み者は百六十五人。市外で健診する場合も公費負担する。

 健診は、血液検査や診察で妊婦と胎児を調べる。厚生労働省は出産までに十四回程度受けるよう勧めている。一回当たりの費用は数千円から一万円で、国の地方交付税措置がある五回まで公費負担している自治体が多い。

 同市は高齢化率が県内八市で最も高い31・2%(二〇〇五年国勢調査)。昨年九月に公費負担による無料健診を五回から七回まで拡充したが、今春、定住促進ビジョンを定め、さらに拡充することにした。

 田中増次市長は「定住促進は市最大の課題。現在三歳児以下の乳幼児の医療費無料化も拡充させたい」と話している。(田中伸武)

(2008.5.31)


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