中国新聞


市立校に専門家の目
広島市教委、第三者評価を導入


 広島市教委は本年度、市立の小中高校と幼稚園を対象に、教育活動を専門家が分析する「第三者評価制度」を本格的に導入する。学力向上や生徒指導など個別に抱える課題に、専門家の視点で改善策を探るのが狙い。

 実施校を募り、今月中に二―四校を選ぶ。対象校の実情を考慮し、それぞれが抱える課題分野に精通した大学教授や校長経験者らに評価を依頼。二、三人のチームで派遣し、授業視察や教員へのヒアリングに当たる。

 各評価チームは年十回程度の会合を開き、来年一月までに改善策を文書にまとめ、実施校と市教委に提言する。市教委は、その内容を踏まえて予算や人事面での支援に反映する方針である。

 市教委は、学校評価制度の充実を目指し、二〇〇三年度から教職員による自己評価を、〇五年度からは地域住民たちによる外部評価を取り入れている。

 市教委企画課は「学校の序列化ではなく、各校の個別課題に対し、的確な改善策を見つけるための評価制度。積極的な利用を各校に呼び掛けたい」と説明している。(水川恭輔)

(2008.5.2)


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