中国新聞


安佐市民病院の小児夜間救急
土・祝休止、日曜のみに
6月から


 広島市は、安佐市民病院(安佐北区)で昨年二月から始めた土曜日と祝日の小児科夜間救急診療を六月から休止する。医師の休退職に伴う後任の不在が原因。再開の見通しは立っていない。

 市が二十一日の市議会厚生委員会で報告した。土曜日と祝日の小児科夜間救急診療は午後六時から十時まで受け付け、一日の平均受診者は土曜日が約二十一人、祝日は約三十人。日曜日の同時間帯(約三十一人)に比べてもほぼ同じか七割程度の利用がある。

 小児科医が少ない安佐地区では夜間救急の充実を求める声が強く、二〇〇六年に市議会が地元住民らの請願を採択。市は日曜日だけだった小児科夜間救急診療を、昨年二月から土曜日と祝日にも拡大した。医師は、広島市民病院(中区)から小児科医一人を応援派遣していた。

 しかし、広島市民病院は今年四月から小児科医が一人減の九人体制となった上、そのうちの一人が五月末で退職することに。安佐市民病院も小児科医五人のうちの一人が三月中旬から産休に入り、「勤務体制からみて継続は困難」(市病院事業局)と判断した。

 市は医師が退職の意向を伝えてきた昨秋以降、広島大などに後任探しを依頼。一般公募も進めているが、決定には至っていない。日高徹安佐市民病院長は「住民や患者に迷惑を掛け申し訳ない。早急に医師を確保し、再開させたい」と説明。日曜日の小児科夜間救急診療は従来通り続ける。(金井淳一郎)

(2008.4.22)


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