中国新聞


島根県内小中学生全国学力テスト
読解と解決力が不十分
漢字など平均下回る


 島根県内の小中学校の児童・生徒は問題文から必要な情報を読み取り、問題解決する学習が十分でない傾向があることが、昨年四月にあった全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)結果の分析で明らかになった。学識経験者や地域、保護者代表らでつくる県検証改善委員会が県に報告した。県は新年度、全小学校から教員を一人ずつ集めて算数の指導力アップを図る研修会などを開く。

 全国学力テストは、小学六年と中学三年の国語、算数・数学のそれぞれについて、基礎的な知識、技能を問う「A」と応用力を測る「B」で実施した。県内の児童・生徒の平均正答率はおおむね全国平均並みだったが、中学校国語Bは全国平均を二・〇ポイント上回っていた。

 個別の問題でみると、問題文の内容を正しく理解して説明する小学校国語の問題の正答率は58・4%で、全国平均を四・四ポイント下回った。「210×0・6」の数式で答えを得る問題を選ぶ小学校算数の問題は五割を切り、全国平均より四・七ポイントのマイナスだった。

 また、漢字の読み書きの平均正答率は、小中学校の計十二問中八問で全国平均よりそれぞれ〇・七〜一〇・二ポイント下回った。

 県検証改善委は、情報を整理し解答までの過程を順序立てて考えたり、具体的な場面に即して漢字が使えたりできるような指導を県に求めた。

 全国学力テストは昨年四月にあり、県内では小学六年生六千六百三十二人、中学三年生六千五百二十六人が受験した。(和田木健史)

(2008.3.8)


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