広島市教委 児童・生徒数減で着手 まず適正規模議論 広島市教委は、市立小中学校の統合を視野に入れた「学校適正配置計画」の策定に着手する。児童、生徒数の減少を受けて統合の具体的な基準を明確にするのが主な目的。二〇〇八年度に設置する学識経験者らでつくる検討委員会の提言を基に、〇九年度にまとめる。 市教委が同種の計画を策定するのは初めて。今夏にも学識経験者のほか、保護者代表、校長、公募委員ら十三人でつくる検討委を発足。児童、生徒数や通学距離などの具体的な基準をどこに求めるかも含め、学校運営や学習環境の観点から適正規模を議論する。来春までに提言を出し、これを受けて市教委が基準作りを始める。 〇七年五月一日現在の市立小(百四十一校)の児童数は六万七千五十二人。最多だった一九八二年に比べ、約三万九千人減った。一方で周辺町との合併や郊外の団地で学校新設が相次いだことを受け、学校数は十五校増えた。中学校(六十三校)の生徒数も八七年度の五万八百八十一人をピークに約二万八千人まで減少している。 市教委は本年度、市内の小学校では三十一年ぶりとなる日浦西小(安佐北区)の〇八年三月末での廃校を決めた。今後も児童、生徒数の減少傾向は続く見込みだが、具体的な統合基準は定めておらず、早期策定が課題になっていた。 市教委施設課は「統合後の通学手段の確保策や、地域コミュニティーの中核となっている学校の役割を引き継ぐ手法も検討したい」としている。(石川昌義) (2008.3.5)
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