岩国市教育会議 答申まとめる 320万円以下対象 岩国市の市教育文化市民会議は二十七日、義務教育世帯を対象にした就学援助費の認定基準を、現行の所得に替わり収入に見直す答申をまとめた。市教委は、交付要綱を改正して来年度予算に反映する方針で、約千六百人の児童、生徒が認定から外れる見通し。 見直すのは、市が定める認定基準のうち「前年中の所得が市の規定以下」との項目。現行の「所得」を「収入」にした上で、生活保護法に基づく最低生活費の「一・五倍以下」を「一・三倍以下」にして支給基準のハードルを上げる。 市の試算モデル(三十五―四十歳の両親と小学生二人世帯)では、現行は年収換算で約五百三十万円以下で支給しているが、来年度以降は年収約三百二十万円以下となる。 この日の会合では、市教委が十一月下旬の前回会合で示した三パターンの見直し案を検討。委員からは「本当に困っている家庭には手厚い支援が必要」「市民へ周知徹底を」などの意見があり、中間の倍率にして全会一致で了承した。 市民会議の祝光雄会長は「教育費全体のバランスを考えると、見直しが遅すぎた感じもする。今後も妥当性、公平性のある援助の仕組みが必要」と主張した。(広田恭祥) (2007.12.28)
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