中国新聞


授業料未納 1000万円切る
広島県立高7年連続減 06年度


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 広島県立高の二〇〇六年度の授業料の未納額は九百二十三万円で、七年連続で減少したことが、県教委のまとめで分かった。一千万円を割り込んだのは一九八三年度以来二十三年ぶり。未納率も0・19%と三年連続で改善した。支払い督促を簡裁に申し立てる法的措置などの効果が出たとみられる。

 内訳は、〇六年度分が三百三十三万円、〇五年度以前からの繰り越し分が五百九十万円で、現年度分は三年連続、過年度分は六年連続でそれぞれ減少した。

 未納額は八四年度に一千万円を突破。九九年度に四千四百四万円まで増えた後は減少に転じた。〇六年度はピーク時と比べると約二割の水準で、県教委が打ち出した新たな徴収対策が急減の背景にある。

 県教委は要綱改正により二〇〇〇年度から支払い督促の申し立てなど法的措置を明確化。正当な理由がなく授業料を納めない生徒は出席停止処分などとする項目を盛り込んだ。〇四年度には、学校が納付状況をリアルタイムで把握できるシステムも導入。新手法をスタートさせた両年度は特に減少幅が大きい。

 県教委は今後も、債権を「正常」「困難」「要注意」と分類して管理するなどし、未納の削減を進める方針。指導二課は「学校全体で徴収に取り組むなどの成果が出ている。不公平感をなくすためにも、さらに未納額を減らしていく」としている。(村田拓也)


   広島県立高の授業料 2007年度から全日制で月9900円、定時制で月2500―530円へ引き上げられた。県教委は、経済的な理由で就学が困難な生徒向けに、授業料の減免制度や独自の奨学金制度を設けている。引き上げ前の06年度の授業料収入は48億5975万円。教職員の人件費や学校の光熱水費などに充てているが、県立高運営の全経費に占める割合は約1割という。

(2007.12.26)


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