山口県立総合医療センター 医師不足に対応 山口県は十一日、産科医不足に対応するため、防府市の県立総合医療センターに「院内助産所」を設置する方針を示した。正常分娩(ぶんべん)は助産師に任せ、リスクの高い分娩に医師を集中させて、負担を減らす狙い。 この日の県議会一般質問で、今村孝子健康福祉部長が同センターの院内助産所について「人材の確保などに努め、可能な限り早期に設置したい」と述べた。 県医務保険課によると、検討しているのは助産師だけで分娩を担う院内助産所。既存の施設を新たに分娩室とし、正常分娩を担当する。院内にあるため、危険な状態になった場合はすぐに医師の対応ができる。現在、経験が豊富な助産師の確保や医療体制の検討を進めている。 一九九六年に五十九施設あった県内の出産可能な医療機関は現在、四十一施設で、この十年余りで三割減った。一方、同センターでは分娩数が二〇〇五年度に四百四十九件だったのが、〇六年度は六百三十五件と急増。医師の負担増が課題となっていた。(永山啓一) (2007.12.12)
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